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何やら最近、田園都市線の事が話題になってるらしい。
テレビ番組で、田園都市線の事が嫌いという発言があった事がそのキッカケらしい。
田園都市線、一応、僕も30歳までその沿線にずっと住んでいたんだけどね。
一方で今、アラフィフとうちゃんは小田急線沿線に住んでいる。
この二つの沿線に住んでみて今、思う事を綴ってみた。
アラフィフとうちゃん、住むならやっぱり座間がいいかな。
田園都市線の憂鬱。

小田急線では一度も出っくわした事がない。
でも、田園都市線では何回か、修羅場を見掛けた事がある。
修羅場とは乗客同士のケンカだ。
それは朝、昼、晩と関係なく繰り広げられる。
凄かったのは朝、通勤の時に当時、会社があった神保町の駅で見かけたやつだ。
サラリーマンのおじさんが若いお兄ちゃんにそれはそれは見事なハイキックを決められて、一発でダウンしてたっけ。
(足の先が弧を描くような、それはそれは見事なハイキックだった。素人じゃないね)
あれにはマジでビビった。
あんなの、その辺のケンカで繰り出すなんてマジで反則だろ、って感じだ。
何か、沿線沿いに長く住んでいての感想だけれどね。
田園都市線ってハイソな部分が多いものの、一方で荒んでる闇のような部分も実はそこにはあるように思う。
二子玉川、たまプラーザ、宮前平、グランベリーパーク前・・・。
後発な街だけれど、人生の成功者が住む街って言う感があるエリアだ。
でも、東京の一等地と比べると、やっぱりそこまのレベルではない。
本当は都内の一等地に住みたいけれど、住めないので田園都市線沿線を選んだ。
昔から田園都市線沿いに住んでいた人はさて置き、移住組にはこういう人って多いと思う。
そんな人達、それでも間違いなく世の中の成功者ではある。
けれども、かと言って一等賞じゃない。
ホンモノの一等賞だったら、田園都市線沿線には住まない。
白金、麻布、松濤、そんな所に住むんじゃないかな。
余談だけどね。
本当のお金持ちって、田園都市線はもちろん、湾岸沿いのタワマンだって住まないと思うよ。
一度、上場企業の創業家の人と接する機会があったけれど、彼らは白金にある少戸数で低層マンションの上階部分を一族で買い占めていたっけ。
そのマンションにはタワマンみたいにプールとかジムなんていう、上っ面的な設備は置いてない。
でも、エントランスを入ると、その重厚感に瞬間的に圧倒されてしまう。
とにかく、マンション全てが洗練されていた。
もちろん、マンションだけでなく、立地自体が洗練されている。
その場にいると、アラフィフとうちゃんなんかは場違い甚だしくて、そこから逃げ出したくなるほどだ。
ああ、ホンモノの一等賞の人達が住む所って、こういう所なんだろうな、とその時に思った次第。
で、話は戻って。
普段は表面には出さないけれど、そんな鬱屈した感情を内に抱えてる、一等賞を取れなかった人たちがなんか、田園都市線には多いような気がする。
だから何かのきっかけで、心の中に鬱屈していた不満やらストレスやらコンプレックスやらが一気に爆発しちゃうんじゃないかな、と。
俺は本当ならこんな殺人的な満員電車に揺られる人間じゃないんだ!とね。
どっかの省庁の高級官僚が暴れたのも、田園都市線がそのまま繋がってる新玉川線の中だったよね。
釣れない人生、出世しない人生。
横浜のチベット。

アラフィフとうちゃん、生まれてから二十歳くらいまで、田園都市線の長津田に住んでいた。
正確に言うと、長津田からかなり離れて、こどもの国寄りの方だったんだけどね。
子供の頃は、家の前の道路は舗装がされていなかったし、近所では牛を飼っている家もあったくらいだ。
どこから来たの?
そう聞かれて長津田!と答えると、ああ、横浜のチベットね・・・とよく言われたものだ。
今では田園都市線ってセレブなイメージがあるかもしれない。
でも、昔は横浜のチベットだとか、あそこは横浜じゃない!とまで言われたものだ。
だから、地元以外の所では、田園都市線とか長津田に住んでると言う時はやっぱりコンプレックスとか恥ずかしさが心の中で首をもたげた記憶がある。
小田急線(小田原線)には3つのエリアがある。

アラフィフとうちゃんは今、小田急線に住んでいる。
30歳の時に結婚して、同時に座間に移り住んで来たので、もう20年以上にもなる。
小田急線って、田園都市線とは違う面があって、それはそれで面白いと思っている。
新宿から小田原まで、とても長い距離を走る。
だから、その沿線沿いはエリアによって表情がまるで違う。
アラフィフとうちゃんは、小田急線って3つのエリアに分かれると思っている。
成城学園前から新宿までのエリア。
この区間は小田急線の中でも最もハイソなエリアだ。
新宿から各駅停車に乗っても、急行とそれほど所要時間は変わらない。
だから新宿から各駅停車に乗っている人って、少し雰囲気が違うなとアラフィフとうちゃんはいつも感じている。
喜多見から本厚木までのエリア。
(喜多見とか狛江に住んでいる人からは、川を越えたエリアを一緒にするなと言われるかもしれないが・・・)
このエリアは都心に通勤する人たちのベッドタウンのエリアだ。
だから新宿〜成城学園前エリアの客層とは少し毛色が違って来る。
もう16年も前の事。
福岡に転勤が決まり、住んでいるこの座間の家(一戸建て)を賃貸に出そうと思ってね。
会社の不動産部門の人に相談をした事があった。
多摩川を越えたら需要はないよ。
その時はそう一蹴されてしまった・・・。
仕方ないので地場の不動産屋さんに相談したのだけれど、その辺はさすが地元の業者さんだけの事はある。
すぐに店子さんが決まった。
でも、一年もしたらリーマンショックが始まって、その店子さんはすぐに出て行ってしまったんだけどね汗。
最後は本厚木から小田原までのエリア。
いや、マジで小田急線って本厚木を過ぎると途端に周りの風景がガラッと変わる。
なんか、一気に観光地とか田舎に来たと言うか・・・。
いつも乗ってる電車なのに、方面が違うとこんな顔を見せるのかと、何度乗っても新鮮な感覚に包まれる。
老後に秦野あたりの適度に整っていながらも、緑豊かな所に住むってのもアリかな、と。
もし、小田原に住んで会社のある大手町まで通勤したら、毎日、旅行気分に浸れるね。
注:もし宝くじが当たったら、毎日ロマンスカーで通勤するのがアラフィフとうちゃんの夢でもある。
アラフィフとうちゃん、死にかけてから5年が経ったよ。