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今度の日曜日、バイクで走りに行かない?
高二男子、一人息子のゆーがこんな事を言って来た。
もちろん、とうちゃんとして断るはずもない。
バイク乗りの父親として、子供とのツーリングって、何度行ってもいいものだ。
親子ツーリング。湘南?横浜?結局は宮ヶ瀬に。

行き先は日曜日の天気(気温)と道路の混み具合を見て、決める事にしていた。
ゆーは一応(と言うか、立派な)バイク初心者である。
道先案内人として、安全な目的地を設定してあげたい。
それと、アラフィフとうちゃんの都合で言うと、なるべく渋滞していないルート。
渋滞が酷いと、クラッチを握る左手が悲鳴を上げる。
それに何より、走っていて全然面白くない。
途中の道路の空き具合という点では、やっぱり宮ヶ瀬が一番。
けれど、真冬の気温が低い日は、やっぱり路面の凍結が怖い。
RCMのGPZ900Rで転んだら泣くに泣けないし、ゆーが転ぶと言うのは何としても避けなければ。
なので、ゆーとの親子ツーリングは湘南に行く予定だった。
座間から海老名を抜けて寒川、そして茅ヶ崎。
そのまま134号線を走って、江ノ島まで。
江ノ島にバイクを停めて、コーヒーで暖を取る。
こんなルートを考えていた。
家からグラトラで出て、GPZ900Rを保管している自宅近くのガレージへ向かう。
この時点までは、まだまだ湘南に向かう予定だった。
でも、GPZ900Rとグラトラで走り出すと、すぐに道路の交通量の多さに気が付いた。
この調子じゃ134号線も渋滞だろうな・・・。
一方で、思っていたほど寒くはない(座間の話)。
これなら宮ヶ瀬に行っても、路面が凍ってる事はないだろう。
宮ヶ瀬に向かう道を走っていて、対向車線をバイクが全然走っていないようなら、その時点で引き返せばいい。
そんな事で急遽、目的地は湘南から宮ヶ瀬に変更した。
親子ツーリング。GPZ-Rとグラトラで走って来たよ。
親子ツーリング、今度はいつ行けるかな??

考えてみたら、ゆーとの親子ツーリングは実に2ヶ月ぶりかな?
冬休みは塾の冬季講習があったし、年が明けたら学校の試験もあったし、親としてはなかなかツーリングに行こうとは誘えない。
一方で春になればゆーは高校三年生だ。
受験が始まるので、バイクでのツーリングなんか、ますます誘えなくなる。
だから、ゆーと二人で走りに行く事なんて、ひょっとしたらもうないんじゃないだろうか??とさえ、考えていたくらいだ。
それが思いもよらずゆーの方から誘ってくれたもんだから、とうちゃんとしては嬉しい事、この上ない。
宮ヶ瀬への道のりは、僕がGPZ900Rでゆーを先導する。
一応、バイク初心者のゆーに合わせて、速度は40kmとか(もちろん法定速度が上限)その位で走る。
チラチラとバックミラーを見て、ちゃんとゆーがついて来ているか確認も怠らない。
そういう走り方は滅多にしない。
ゆーには言えないけれど、肩とか腕に力が入ってしまい、宮ヶ瀬に着く頃は上半身がパンパンだ汗。
いつもの宮ヶ瀬の鳥居原園地、バイクは少ないかな?と思っていた。
けれど、ゆーと辿り着くとバイクの駐車スペースは多くのバイク乗りで賑わっている。
ほとんど満車。
園地内をぐるっとひと回りしたけれど、やっぱりGPZ900Rとグラストラッカーの2台を停めるスペースは見当たらない。
しかたない・・・。
ゆーの宮ヶ瀬、鳥居原園地バイクデビューだったけれど、仕方なく諦めて水の郷へと向かう。
こちらは駐車場が有料(バイクは100円)という事もあって、満車という事はない。
駐車場にGPZ900Rとグラストラッカーを停めて、ゆーと二人で水の郷商店街、宮ヶ瀬の湖畔を散策。
おなか空かない?
ううん、大丈夫。
なんか飲む?
あったかいの飲むと、途中でトイレに行きたくなるから。
そんな他愛のない親子の会話が続く・・・。
会話と会話の間に流れる空気。
それは明らかに家での会話にはない種類のものだ。
正直に言ってたいした話はしていない。
けれど、少なくとも親としての僕にとっては、貴重な時間だったと思う。
やっぱり宮ヶ瀬の湖畔はかなり寒い。
湖畔の階段に座り込んで、二人で話をしたのはわずかな時間はだった。
そろそろ・・・。
どちらからともなく、腰を上げてそれぞれのバイクに向かう。
時間にしたらわずかでも、僕にとってはかけがえのない時間になった。
次にゆーと親子ツーリングに行く事があるとしたら、きっと彼の成長を垣間見る事が出来るような気がする。
その日が来るのが楽しみで仕方ない。
アラフィフとうちゃん、住むならやっぱり座間がいいかな。