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そうだ、かつおが食べたい。
そう思い立ち、横浜の洪福寺松原商店街へ。
かつおの刺身なら近所のスーパーでも売ってそうなもんだけど。
でも、久しぶりに松原商店街に行ってみたくなり、長男のゆーと二人で向かった次第。
洪福寺松原商店街

横浜のアメ横。
洪福寺松原商店街はそう呼ばれていたりして、何かとテレビとかに取り上げられる事もある。
でも、アメ横の名前に期待して行くと、実際はそれほど大きな商店街ではないのでガッカリする人もいるかもしれない。
少しゴチャゴチャしている街の一角にいろんなお店が集中している。
商店街の中は歩行者天国で、たくさんの人で溢れかえっている。
なんか、下町の商店街という意味では、雑多とした雰囲気はアメ横に似ている部分があるのかもしれない。
最寄りの駅は相鉄線の天王町。
車だと国道16号八王子街道の洪福寺交差点の近くにある。
駐車場はそれほど多くはないので、休日なら時間に余裕を持って行った方がいい。
実家が近くにあるので、僕は昔から洪福寺松原商店街には行っていた。
福岡に転勤で住んでいた時、月イチの会議のたびに実家に泊まっていたのだけれど、その時は両親と一緒によくここへ買い出しに来たものだ。
そして、異動が決まって、福岡から東京本社に戻って来た。
たまたま、天王町が最寄りの取引先があって、そこに行く時はいつもアポイントを夕方にしてもらった。
取引先での打ち合わせが終わった後。
僕は洪福寺松原商店街をブラブラするのが好きだった。
家に電話をしてかあちゃんに「今日の晩ごはんって作った?」と聞く。
「まだ、作ってないよ」とかあちゃんから言われると、僕は持ち帰り用のおでんを買った。
おでんは我が家の晩ごはんのおかず。
そのおでんを売っていたお店、今はもうないけどね。
手作り感ハンパない物ばかり売っていて、おでんも普通のビニール袋に入って売っていた。
それが本当に美味しい。
おでんを買ったら、今度は仕事終わりの一杯。
屋台で焼き鳥を売っているおじさんとおばさんがいて、僕は缶ビール片手にそこで2、3本つまむのが好きだった。
焼き鳥を食べて、缶ビールをごくごく。
もちろん、屋台の店先なので立ち飲み。
仕事終わり。
けれど、定時にはまだ少し早い時間帯。
そんな中で屋台の軒先で飲む缶ビールとつまみの焼き鳥。
そんなのが最高に美味しい。
子供の頃、憧れた大人ってこういうのだったかもしれない。
何回か顔を出しているうちにおじさんとおばさんに覚えられて、立ち話も長くなるようになった。
残念だけど、そのおじさんとおばさんも今はお店を出していない。
魚幸水産

洪福寺松原商店街には安い八百屋さんも多くて、こちらがお目当ての人も多いと思う。
けれど商店街の中で一際賑わっているのが、魚幸水産だ。
お店に近づくと、魚屋特有の威勢の良い声が聞こえて来る。
噂で聞いた話だけれど、ここのお店って地元のヤンキーを集めては更生させてるんだとか。
たしかに、店頭に立っているのはヤンキーっぽいのが多いけどね。
とにかく魚の種類が豊富だし、そして安い。
福岡で新鮮な魚ばっかりを食べていた僕は、こちらに帰って来て以来、スーパーで売っている魚の鮮度にガッカリしていたものだ。
けれども魚幸水産で売っている魚はどれも新鮮で、福岡で買っていた魚と比べても劣る事はない。
この日は金目鯛、鯖、アジ、そしてカレイなんかが丸で売っていたっけ。
鯵は脂が乗っている証拠として金色に光っていたので、刺身で食べたらウマいだろうね。
でも、この日の僕のお目当てはかつお。
けれど残念ながら、店内を見渡してもかつおが売っている気配がない。
ここのお店、その日の仕入れで品揃えが大きく変わる。
まぐろはいつも売ってるけどね。
だけどそれ以外の魚は、行くと売ってないってのはよくある事だ。
言い換えるとそれは、売っている魚はどれも新鮮だって事なので、仕方ないと諦める事に。
青果精肉鮮魚彩鮮市場

魚幸水産を出て、今度は彩鮮市場へ。
こちらのお店は松原商店街では比較的新しいお店だ。
スーパーのような佇まいなのだけれど、やっぱり品揃えが豊富でどれも安い。
だから今や松原商店街では魚幸水産と人気を二分する存在だ。
彩鮮市場を覗いたのだけれど、残念ながらここにもかつおは売っていないようだ。
なので、今晩のメニューは考え直さなくちゃならない。
店内をブラブラとしていると、スズキの切り身が売っている。
ムニエルに良さそうだ。
そしてその横にはメチャクチャ安い値段がついたブリのアラが。
そう言えば、家の冷蔵庫に大根があったっけ。
今日の晩ごはんはスズキのムニエル、そんで明日の晩ごはんはホットクックで作るぶり大根。
家に帰って来てさっそくムニエルを作ったのだけれど、このスズキ、最高に美味しかった。
身に臭みはないし、何より火を通すとプリプリだ。
かあちゃんとゆーに「美味しい?」って聞くと、二人は素直に「美味しい」と答えてくれる。
やっぱり料理っていいもんだね。